福地桃子「自分が千尋として参加していることが不思議」 『千と千尋の神隠し』舞台裏を明かす
納得ができないときは立ち止まって考える。
――今回の千尋もですが、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』など、自分の経験を重ねられない役を演じるときは、どのように役にアプローチされるんでしょう?
福地:もちろん普段の自分の生活では経験しないこともたくさんありますし、全てを重ねられないかもしれないけれど、寄り添うことはできると思っています。どういうところにときめきを感じるのかは、その人の日常を実際に経験していなくても想像することができるんじゃないのかな。
――ただ、理解できない行動を取る役もありますよね?
福地:どうしてこんなことを言うんだろう?と理解ができないときは確かにあって。そういうときは、この役を私が演じさせてもらう意味について向き合う時間を作るようにしています。他の方がやったらどうなっていたんだろうと考えてみたりもします。でも、そうやって試行錯誤しながらやった役も撮影が終わったとき、この役に出合えてよかったと思うことが今まで多かったです。
――まずはとにかくやってみて、動いていくうちに徐々に役が見えてくる、みたいな感じですか?
福地:そうですね。
でもどういう感情で言ったらいいかわからない、と思ったら監督に相談することはあります。