シュールなアートにしびれる! 巨匠デ・キリコの作品100点以上が集まる展覧会
彼が生み出した「形而上絵画」は、ダリやマグリットなど多くの前衛画家たちに影響を与えましたが、デ・キリコ本人はいったん形而上絵画から離れ、1919年以降、ティツィアーノのような古典的絵画を描きはじめます。
展示室内© Giorgio de Chirico, by SIAE 2024撮影:山本倫子
その後、再び「形而上絵画」の画風に戻り、過去に描いた作品を再制作したり引用したりして、新たな作品を生み出していきます。
同じモチーフを繰り返し描くデ・キリコの制作方法は、アメリカで活躍していたアンディ・ウォーホルが高く評価。デ・キリコをポップアートの先駆けと見なしていました。第一次世界大戦と第二次世界大戦を生きのびたデ・キリコは、トリノやフィレンツェ、パリなどヨーロッパ各地に移り住みながら暮らし、晩年はローマのスペイン広場近くにある住居を終の棲家として90歳で亡くなりました。
デ・キリコの絵は難しい?
(左)《孤独のハーモニー》 1976年ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団 © Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma © Giorgio de Chirico, by SIAE 2024 (右)