佐藤水菜選手「父と同年代の男性たちに圧勝できるのも快感だった (笑) 」 自転車競技にハマったきっかけ
迷わず、前へ。世界も注目する小さなスプリンター。瞬間最高時速70km以上という峻烈な自転車競技の世界で戦う佐藤水菜選手(自転車競技 トラック短距離 ナショナルチーム)。パリ五輪も目前の今、しなやかでたくましい脚と独特の感性を武器に世界の強豪とわたり合う、彼女のパワフルな内面に迫ります。
どんな状況もチャンスととらえ、ポジティブにレースに臨みます。
最大傾斜45度、周長250mのすり鉢状のトラックを専用自転車「ピストバイク」で疾走し、順位を争う自転車トラック競技。そのパリ五輪女子日本代表として最有力視されているのが、佐藤水菜選手だ。現在25歳。
6種目ある競技のうち一対一で競う「スプリント」や日本の公営競技である競輪がルーツの「ケイリン」など、短距離種目で出場を目指す。
生まれは神奈川県の茅ヶ崎市。趣味で自転車競技をしていた父親の影響で、幼い頃から自転車や競輪場は身近な存在だったが、選手になることは考えていなかった。
「でも高校の頃、徐々にピストバイクで走り始めたら、タイムが出て面白くなって。練習会や競技会で父と同年代の男性たちに圧勝できるのも快感だったし(笑)、そこからのめり込んでいきました」