鈴木志遠、専属モデル時代の先輩・杉野遥亮を「ずっと目標にしていました」
ーー出演が決まったとき、どう思いましたか?
鈴木さんオーディションを受けて、ダメかもしれないと思っていたので、オファーをいただいてびっくりしました。『ヘタな二人の恋の話』のときはダブル主演で、単独主演するのは俳優としての夢のひとつでしたから、うれしさと同時に不安もありました。
ーー役作りとしてどのようなことをされましたか?
鈴木さん谷崎潤一郎さんの原作『卍』を読んだり、心が壊れていく状況について勉強しました。また、男性を愛するとは、どういうものだろうと考えまして。その結果、人を愛することに男女は関係ないという結論に至りました。
これまでの出演作は、見た目に注目される恋愛ものが多かったので、普段とは違う役を演じることにやりがいを感じました。
ーー監督からどのような演技指導がありましたか?
鈴木さん監督はこちらの提案を受け入れてくださったり、こういう演じ方もあるんじゃないかと選択肢を増やしてくださったり、比較的自由に演じさせてくれました。豹変するシーンに難しさを感じていたとき、「普通の人を演じるほうが難しいから、よく考えてみて」と助言してくださって。僕は自分のことを普通の人だと思っていたのですが、それじゃ、“普通”ってなんだろうと考えさせられました。