あなたに足りていない感覚は? ストレスや不安を乗り越えるための“首尾一貫感覚”とは
しかし逆を言えば、今の自分にできる部分にフォーカスすれば、「なんとかなる」と思えて乗り越えられる。それが処理可能感。しかしこの感覚がいちばん低い人が多いそう。
「それは相手の要求に完璧に応えなければいけないという、完璧主義の思考が根付いている人が多いからです。私たちは大小の差はあれ、今まで培ってきた人脈、知力、経験、お金、権力、地位といった資源を持っています。それをうまく活用して引き出していければ『こんなものか』『想定内だ』とアバウトに考えられるようになり、余裕が生まれ、どんな問題も乗り越えられるようになります」
有意味感を高める
最悪な事態に陥った時、「どうして私だけこんな目に遭わないといけないの?」と思ってしまいがち。しかし、自分に起こることは全て意味のある経験で、これを乗り越えた先に自分の成長があると意味づけできる人は強い。それが有意味感。
3つの感覚の中でもこの有意味感が首尾一貫感覚のベースとなっている。
「たとえば災害や病気など、全く見通しが立たない状況に立たされた場合、高い把握可能感・処理可能感を持ち続けるのは難しい。しかし、そんな状況でも目の前の想定外の困難を意味があるものと捉え、有意味感を持つことができれば、前向きに生きられるようになります。