木場勝己「74歳にしていよいよリア役に」 『リア王の悲劇』を“壮大なコントのようなもの”と語る理由
菊池風磨さんが出演する「洗濯大名」のCMの家老役でお馴染みの木場勝己さん。じつは1970年代のアングラ演劇の影響を受けて舞台で活躍し、故・蜷川幸雄さんなど多くの演出家から信頼を得ている演劇人。シェイクスピア劇にも数多く出演してきた木場さんだが、『リア王の悲劇』で初めてリア王を演じる。
僕は何をやり出すかわからない結構危ない俳優ですから(笑)。
「これまでシェイクスピア作品を随分やらせていただいていますけれど、僕自身はそことは違うジャンルの役者だと思っているんです。ただリア王に関しては、中学生のときの文化祭だったり、今の松本白鸚さんが主演された公演での道化役だったりと関わりが多く。今回74歳にしていよいよリア役に声をかけていただき、縁があるなと思いました」
シェイクスピア劇というと堅苦しい印象があるけれど、「僕はこの話が壮大なコントのようなものだと思っています」と木場さん。
「娘たちに財産分与するのに、綺麗事を並べた子に一番多く分け与えて、そっけなくされたら勘当しちゃうって、すごく極端ですよね。
そこから親子の争いが始まって殺し合ったり目をえぐったり、普通ではなかなかない展開だけれど、今の不条理劇だったりコントに通じるのではと考えると腑に落ちるんですよね」