竹内まりや「ファンのみなさんは、同志のような存在」 デビュー45周年を迎えて思うこと
次は旅行会社を目指して、国家資格を取ろう、とまで思ったんです。でも、それもなんか違うかなって。就職、どうしよう…と思い悩んでいる時期に、アマチュアの女の子を集めてレコードを作るという企画に声をかけてもらい、“青春の思い出に”と参加したんです。ギャラまでもらえるというので、いいかなって(笑)」
そのレコードが評判を呼び、本格的にデビューしないかと声をかけられ、“音楽にかけてみよう”と決意。ゆくゆく夫となる山下達郎さんや、大貫妙子さん、加藤和彦さんら豪華作家陣の楽曲でアルバムを制作、歌手活動がスタート。
「でも、蓋を開けたらいわゆる芸能界的な活動が待っていて。音楽作りと芸能活動のギャップが苦しくて、毎日歯磨きをしていると涙が出てくる、そのくらい悩みました。ちょうど達郎と付き合い始めた頃だったので相談したら、自分がやりたいような音楽ができないなら、いったんやめればいいよと言ってくれて。
デビューから3年くらいで一度休業し、結婚。そのときにたぶん、本当に自分がやりたい音楽を探すという方向に、舵を切ったんだと思います」
その後、子供を産み、育児に専念した時代も。当時も今も、夕方になったらスーパーに行き、家で食事を作り、一家で夕食を楽しむ。