橋本愛、『ローエングリン』で「自分の体を楽器のように使って、いろんな音を出す稽古をしています」
今は、自分の体を楽器のように使って、いろんな音を出す稽古をしています。自分の肉体のこの器官を使うとこんな音が出るんだっていう発見の連続です」
今は、演出として参加する、声のアーティスト・山崎阿弥さんと共に声を作っている段階なのだとか。
「私だから出せる声、私の体で出せる音というのを一緒に探しています。最初は、部屋の窓の外の遠くの遠くで鳴っている音を聞く訓練から始めたのですが、ただ座って10分とか20分遠くの音に耳を澄ませているだけなのに、熱くなったり頭に血が上ったり、体がすごく反応するんです。私の認識では、エルザは自己と外界との境界線がほとんど失われて、自然だったり周りのすべてのもの…鳥や虫の声、風や植物の音と自分という存在が一体化して、幻のようになっているのかなと感じています。言葉は概念に輪郭を持たせるもので、どうしても感情や状態が矮小化される部分が出てきてしまう。でも、声や音を出していると、すごく自由でいられるんです。これをもうちょっと拡大していけたら、一体化できるのかなと思っています」
もうひとりの演出はダンサーの吉開菜央さん。
橋本さんは以前から吉開さんにダンスを習っていたそう。