高山一実「この感動を伝えたい!」 絵本のアイデアが生まれた意外なきっかけ
例えば『しりもち』とか漢字で書くより、ひらがなのほうがかわいく見える、という発見もありました」
ちきゅうさんが、うんちくを言う場面では、ひらがながさらにやわらかく見えるように、手書きの文字を採用するという工夫も。
「海水がしょっぱいワケなど、ひらがなでも打ち込んだ文字だと難しく感じてしまうかなと。手書きにすることで、軽い気持ちで読んでもらえたらと思っています」
この絵本は、子どもはもちろん、大人にも読んでもらいたいという。
「がっぴちゃんのお母さんも背中を押しているように、実際に自分の目で見て体験すると、新しい可能性が広がったりする。私もハマグリの名産地に行ったことで、この物語が生まれました。とはいえあまり深く考えず、この絵本から冒険気分を味わって、少しでもリフレッシュしてもらえたら嬉しいなと思います」
『がっぴちゃん』主人公のがっぴちゃんは、ちきゅうさんと冒険の旅に出かける。その道中で、ちきゅうさんに、知らなかったことをいろいろ教えてもらうがっぴちゃん。ふたりは友情を深めるが、やがて別れの時が訪れ…。
絵/みるくKADOKAWA1540円©kazumi takayama,milk,2024
たかやま・かずみ1994年2月8日生まれ、千葉県出身。