環ROY「大人の鑑賞に堪えうる絵本を作りたいと思っている」 最新絵本でこだわった点とは
“大人クオリティ”とは、具体的にどういうことなのだろうか。
「言語化するのは難しいんですけど…。繰り返し読んでも耐久性があるというか。それが“強度”なんだと思います。自分の絵本でいうと押韻の部分だし、そうでなければテキストであったり、絵で強度を担保するパターンもあったり。そのバランスなんですけどね」
そんな環さんも、現在、お子さんに読み聞かせを行う立場。2人の子の父親で、7歳の上の子には毎日絵本を読み聞かせているそう。
「本から得られるものはたくさんあるから、子どものうちから身近に感じてもらいたい。
本当はそろそろ自分で読んでほしいんですけど、本人的には文字を読むのがダルいみたいで。でも、読み聞かせをすることで、例えば、しおたにまみこさんの『たまごのはなし』みたいな大人向けの絵本が今はたくさんあることを、自分自身が知りました。後学のためにも、そういう作品に触れておくのは、素晴らしいことなんじゃないかと思います」
これまで環さんが文を手がけた絵本は、3冊出版されている。それぞれ韻を踏んだ心地よい文体だが、韻を踏むという意味では、自身の楽曲制作と、そんなに変わりはないのだろうか?
「いや、全然違います。