もっとも愛されるのはブス?美女にブスが勝つときの法則【5月26日から30日】
にひとり娘がいるという話が届きます。
没落してしまったものの高貴な血筋であるがゆえ、誰とも会わず、琴をひとりつま弾く悲劇の姫君。心ひかれた源氏は、月夜の晩、物陰から琴の音に耳を澄ませました。
ところが、特に心にしみいるほどの腕前でもない。あまり胸もときめかない。そこで顔を合わせたのが、同じ夕顔を愛した恋のライバル、頭中将(とうのちゅうじょう)でした。
光源氏も頭中将も、どちらも姿の見えない姫君に興味津々。中将がしきりに姫君に言い寄っていることを知り、源氏のライバル心に火がつきます。
そこで光源氏も手紙を書きますが、返信は来ず。
待てども待てども変わらぬ状況にしびれを切らした源氏は、強引に障子をあけて屋敷へ忍び込み、一夜をともにします。その後、和歌を送りますが、ロマンティックな返歌もできない姫君に、ため息をつく源氏。
そうしてある冬の日、明るい場所で、源氏は姫君の顔をまじまじと見ることになるのです。源氏はその姿に心底驚きました……。
はじめての顔合わせ。光源氏が驚いた理由とは?
その理由をご紹介しますと、
1:長く赤い鼻
2:青白くやたらと広いおでこ
3:座高が高い
4:着ている物が古臭く時代遅れ
5:ぽっちゃりが美人の条件だった平安時代において、がりがりに痩せていた
とまぁ、徹底的に可愛くない姫君を見て愕然とする源氏ですが、ここまで可愛らしくない女性を、自分以外のいったい誰が面倒を見るというのだろうと思い直すところが、源氏の器の大きいところ。