もっとも愛されるのはブス?美女にブスが勝つときの法則【5月26日から30日】
鼻が赤いから「末摘花の君」。その後、源氏は須磨へ流され、末摘花とは一度も会うことなく、長い長い月日が流れたのでした。
ブスが美人を超えるとき
須磨から戻った源氏は偶然、末摘花と再会します。末摘花のことなどすっかり忘れ、ほかの女性に会いに行こうとしていた源氏。そこで、末摘花がいまだ自分を待ち続けていることを知るのです。
没落しようとも、皇族である父の代から受け継がれてきた家や家財道具を、お金に換えることはせず守り続けてきた末摘花。しかし家人の裏切りによって家財を持ち出され、生活は困窮していました。
それでも人をうらまず、愛した源氏を信じ続け、誇り高くつつましやかに生きる女性。
その姿に心打たれた源氏はその後、末摘花を二条院へ招き入れ、妻の一人として生涯にわたり面倒を見ました。
源氏は見た目ではなく、その心根に感動したのでしょう。美しい女性に次々と心奪われる源氏に、嫉妬の炎をメラメラと燃やし疲れ切ってしまう女性もいれば、末摘花のようにありのままの自分で、疑うことなくまっすぐに愛する人を信じ、おだやかな幸せを手にいれる女性も。しわくちゃのおばあさんになっても、心の美しさは決して衰えることがありませんね。