箱根・ポーラ美術館で企画展「ルソー、フジタ、写真家アジェのパリ」開催中!
箱根のポーラ美術館では現在、企画展「ルソー、フジタ、写真家アジェのパリ―境界線への視線」が開催されています。期間は2017年3月3日(金)まで。19世紀末から20世紀へ、激しく変化していくパリに生きた3人の芸術家。それぞれのまなざしを通して、「時代の変貌」をさぐります。
アンリ・ルソー 《果樹園》 1886年油彩/カンヴァス ハーモ美術館蔵
展覧会のみどころ
20世紀初頭、パリの下町「モンパルナス」に住んでいたという共通項をもつアンリ・ルソー、レオナール・フジタ(藤田嗣治)、ウジェーヌ・アジェの3人。彼らは華やかな市街地ではなく、郊外に視線をむけました。都市と素朴な自然が交わる境界線を描くことで感じた、新世紀の詩情を表現しています。
また、3人それぞれが非常に型破りな芸術家であったというバックグラウンドにも注目したいところ。
ルソーは税関吏として、フジタは職人として、そしてアジェは記録写真家として、いわゆるアカデミックな芸術とは異なるアプローチで独自の芸術を生み出しました。既存のものにとらわれない独創的な作風に垣間見える、それぞれの人間性も魅力的です。
パリの境界線にみた時代の変貌
かつて壁や防塁に囲まれていた城砦都市パリ。