2022年10月4日 17:00
「無事でよかった」東日本大震災での感動実話!在宅避難している私と娘のもとに現れたのは…
しかし、東日本大震災の初日から3日が過ぎ、3月14日になった日のことです。
大小の2枚のビニール袋を持って、彼が突然わが家へやってきたのです! どうやら、試車両通行止めになった道をはるばる歩いてきてくれたとのこと。お互いに無事だとわかって、私たちは心の底から安心しました。
彼に訪問理由を尋ねると、小さいビニール袋を私に手渡しながら「今日はホワイトデーだから。スーパーも商店もほとんど閉まっていて、何軒も駆け回ってやっと1軒だけ小さなお店を見つけたんだよ。そこで、ほんの少しだけどお菓子があったから。少ないけど、娘ちゃんと2人で分けて食べてね」と言うのです。
「ホワイトデーだから」との口実でしたが、彼は私たちが不安になっているだろうと思って、安心させに来てくれたに違いありません。
大きいほうのビニール袋にはいろいろな食材も入っており、彼は言葉通り何軒ものお店を回ってきてくれたようです。私も娘も、彼が来てくれたことで不安や恐怖が解消され、心の底から安心できました。
人生の中で、あんなにうれしく安心したホワイトデーは、過去にもこれからもないのではないかと思います。