チームラボキッズの代表、松本さんに聞く
AI時代に向けて子どもに学んで欲しいこと
“鑑賞者の存在によって作品が変化していく” というのが面白いですね。
松本:ボーダレスでの体験がきっかけで、他者の存在をポジティブに考えられたらと思っています。例えば、美術館で作品を鑑賞する時、混雑していると他人に対して「作品が見えないし邪魔だな」と思うのが普通だと思います。でも、僕らの場合は “他者がいる” と作品が豊かになる。例えば「花の部屋」では人が多ければ多いほどが花が咲き、あるいは散っていく。水の流れは割れ、書は世界を創っていく。そうやって、他者を肯定していく体験を通じて、実際の社会でも、他者をもっと理解し肯定していくきっかけになるのではないかと思っているんです。
子育て中の親の希望として「子どもをアートに触れさせたい」と考える親も多いですが、何かアドバイスはありますか?
松本:文化的教養に触れさせようとする親は多いと思いますが、子どもにとってみたら「それがアートかどうか」というのは関係ないとおもいます。
純粋に面白い形や美しいものを見せたり、新しい体験をさせたり。だから頭でっかちに「アート!」と考えなくていいんじゃないかなと思います。
「未来の社会では答えのないものを解決する力が重要」