そのため、スイスを最期の旅行先に選んでやってくる人が後を絶たないのだ。
もちろん、帰りの航空券は不要だ。
スイスツアー(自殺付き)、70万円。
(Photo by flickr)
自殺幇助を行うのは、ディグニタス(Dgnitas)という団体。
末期症状や重度の身体・精神疾患を抱える人々に対し医師と看護師のサポートのもと自殺を幇助している。
ただし、健康な人や精神的な問題を抱えている人などは対象外だ。全ての自殺志願者を幇助しているわけではない。
ディグニタスで安楽死をするためには、団体への入会金と諸費用でUSD7,000(日本円にして約70万円)が必要だ。
これが「自殺旅行」の費用として安い値段なのか高い値段なのかは個人の感覚によって異なるだろう。
しかし、現在、世界60ヵ国から5500人以上もの人々が同団体に登録している。
病気で苦しむ人が安らかな最期を迎えられるよう、動物の安楽死にも使用される鎮静麻酔薬が投与され、団体のスタッフに見守られる中で静かに眠りに落ちるように亡くなる。