日本にメダルをもたらした今でこそ、多くの人から称賛を浴びるが、当時のこの出来事は決して無視してはならないことであろう。
「どこの国か」は、大事なことか
(Photo by MONUSCO Photos)
この「技術の流出」という日本特有の批判はスポーツ界だけではなく、ビジネスの場でも見受けられる。
例えば、28歳という若さで、米国をベースに企業向け福利厚生サービスを提供する 『AnyPerk』を運営している福山太郎氏は、サンフランシスコで創業を決意した当時「まず日本で成功してからにしろ」と言われたそうだ。
また、08年にノーベル賞を受賞した理論物理学者の南部陽一郎氏に対しても批判が挙げられたことがある。
南部氏は、受賞時にアメリカ国籍を取得していたため、「彼は日本人としてノーベル賞を受賞していないのか」ということに対して議論が起こった。
ちなみにこれに対しノーベル財団は「国籍は考慮しない」として、受賞者を国別で数えることを拒否している。