そんな状況の中迎えた今回のリオオリンピック。
結果は140人中139位と奮わなかったかもしれないが、最後まで走りぬく彼の姿に日本中が感動した。
それは、ゴール後に、「カンボジアの人も日本の人も、ブラジルの人も応援してくれて、ありがとうと言いたい」とコメントをした彼の言葉からも読み取ることができるだろう。
日本を去らざるを得なかった「シンクロコーチ」
(Photo by gooニュース)
しかしそれとは対照的だったのが、今回のオリンピックのシンクロナイズドスイミングでデュエット、チームともに日本にメダルをもたらした井村雅代コーチである。
今回のリオオリンピックこそ日本代表コーチとして参加していたものの、それまでは中国代表コーチとなり中国でも結果を出していたのだ。
彼女に中国から「我々の国でコーチをしないか」と声が掛かったのは04年のアテネ五輪後。
これまで日本のコーチとして6大会連続でメダルを獲得していた彼女には、次の五輪への期待もかけられていた。
しかし、水泳連盟が出した答えは契約を更新しないということだった。