くらし情報『「メイド・イン・ジャパン」を、捨てる“勇気”。』

「メイド・イン・ジャパン」を、捨てる“勇気”。

 
これからもシンクロ界に尽力したいと考えていた井村コーチは協会に詰め寄ったが、協会側の答えは「NO」。 
「これからは若い選手とコーチで、日本を成長させます」と突き放された。

「売国奴」とまで言われる日々

(Photo by 五味渕秀行)

(Photo by 五味渕秀行)

このような経歴もありフリーとなった井村コーチであるが、そんな彼女のもとには世界各国からコーチのオファーが殺到した。 
そしてその中でもより熱心にオファーをし、また一番初めに声をかけてくれた中国に渡ることを決心したのだ。 
結果的に中国にもシンクロ競技でオリンピック史上初のメダルをもたらしたわけであるが、中国に渡ると決まってからの彼女へのバッシングはひどかった。 
多くのメディアは「売国奴、裏切り者」と批判をし、街を歩いていても、すれ違った人から陰でコソコソと悪口を言われたこともあったそうだ。 
しかし彼女はそんなことではめげなかった。 
そこには「どの国で」という意識はなく、「シンクロ」というフィールドで自らの力を試したいという信念があったからだそうだ。

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