「私は“即興の魔力”に取り憑かれた」。社会的弱者が分断された日本を音楽で変える「即興楽団UDje( )」を率いるナカガワ エリ【前編】
関東では障害者施設の「音のワークショップ」、またジャンベを教える「楽器のワークショップ」なども実施してきた。大阪に暮らしながらも、「東京巡業」とし、月に一度、関東を訪れている。そして現在、大阪では障害者施設に加えて、元日雇い労働者や、生活困窮者、生活保護受給者などが利用している救護施設との出会いがあり、月に一度ジャンベを使った「音のワークショップ」を行っているという。また彼女は東京と大阪で「体を調節しよう」という一般向けのワークショップを月に1度ずつ開催している。腰が痛い、座骨神経痛である、体が重い、体がなまってきた、姿勢が悪い、などの悩みを持っている方を対象に毎回少人数で行っている。自分の体の不調から始めたというワークショップである。この体を調節するワークショップの参加費は「自由料金制」。お金がないから参加できないということはしたくないと語るエリさん。
しかしタダで提供しているわけでもない。これをきっかけに参加者がお金について考えることになればいいと、この「自由料金制」を始めたという。それは経済至上主義に対する反省の気持ちも込められているという。いろんな場を訪れる機会が増え、様々な背景を持つ人と出会うようになり、お金の価値って違うんだなと改めて思うようになりました。