くらし情報『読書は、家もお金もない過酷な生活を少しだけ生きやすくしてくれる。ポートランドの「チャリンコ図書館」が届ける心の支え』

読書は、家もお金もない過酷な生活を少しだけ生きやすくしてくれる。ポートランドの「チャリンコ図書館」が届ける心の支え

ようやく実行できた2月12日は、久しぶりに青空が広がる、気持ちの良い1日となった。11:40分。会場のホーソン橋のたもとには、すでにHome PDXというボランティア団体が提供する日曜日のランチを求めて、3、40人のホームレスたちが集まっている。ストリートブックスのメンバーが到着し、テーブルのセッティングを始めると、待ちかねたように大勢の人々が集まってきた。

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利用者の中には、図書員の顔見知りもいて、「こんにちは、ジャック。調子はどう?今日は何を探しているの?」と名指しで声がかかる。また、「『世にも不幸なできごと』の5巻と6巻を読みたいんだけど、ない?」とか、「ノンフィクションだと、何がある?」といった問い合わせも聞こえてくる。人気の本は?と図書員に尋ねると、小説、伝記、SF小説、哲学書、言語など、それぞれの好みは幅広い、という答え。それでも、やっぱりベストセラーは人気で、「結局、通常の図書館や書店と同じかもね」と言う。利用者の中には、もちろん、ストリート・ブックスの存在を初めて知った人達もいて、ストリート・ブックスへの質問や、好きな本についての会話も始まっている。

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