あの高級ブランド「フェラガモ」が目をつけた。女子大生のときに世界初の「オレンジのゴミ」からできた服を作った女性起業家。
イタリアの女子大生二人が大学在学中に開発したのは、世界初の果物からできた生地だった。

2012年、Adriana Santanocito(アドリアナ・サンタノチト)はファッションデザイン学科の卒業論文として、インターナショナルコミュニケーション&コーポレーレション学科で勉強をしていたEnrica Arena(エンリーカ・アレナ)と共に新しいサステイナブルな生地の開発を決意する。 その際に彼女たちが目につけたのが、柑橘類。イタリアでは毎年70万トン以上の柑橘系のゴミが捨てられているからだ。また、既存の植物性の生地によく使われる木や麻、竹などは自然にあるものを生地制作ために刈ってしまっているのが問題だった。柑橘系の植物の皮などの「捨ててしまう部分」をアップサイクルすれば、水、土地を無駄にすることなく、環境汚染にも加担しない環境に優しい生地が実現できる。



努力を重ねて試行錯誤を繰り返し、2014年のミラノのVogue Fashion’s Night Outで彼女たちはついに柑橘類のゴミからできた生地を発表。その生地はシルクのように柔らかくて軽く、染めることもできる。

そして同年、デザイナーや経理、弁護士などを含む5人で株式会社Orange Fiber(オレンジ・ファイバー)