デンマークで最もオーガニックな市長が語る、都市より地方に住む方がイケてる理由
デンマークには国税と地方税の二つがあるんですが、ライア市では、個人事業主でも法人でも地方税は一切取らないので。これは戦略というより、「どうやったら都市と差別化できるか?」「より魅力的な地方になれるか?」と現実的な判断をした結果でした。なので、そういう会社や組織とコミュニケーションを取る、専属の自治体メンバーが常駐しているんですよ。私だって、週に一度は直接会って、不満を聞いたり、要望を聞く時間を取っていて。これは小さな地方だからこその強みですよね。
ただ無農薬だけじゃない、地方のオーガニック革命の可能性
Photo by Lejre Kommune
―「オーガニック」というキーワードを媒介として、コミュニティができたように、デンマークではコミュニティがとても重要視されていますよね。そうですね。こうやってある程度似通った価値観を持つ人が集まって、狭い範囲で生活していると、もうみんな知り合い状態なんですよ。
近所の人が困っていたら「私に何かできることがある?」とすぐに声をかけるし、バスに乗って知らない人がいたら「どこから来たの? 困ったことがあったら言ってね」と。そうすると、市民はもっと安心して、より豊かな暮らしができるんです。