3発目:泥臭い農業を、デザインで“クール”に発信。学食に「革命」を起こした、ひとりの大学生。│さとり世代が日本社会に起こす、半径5mの“ゆる”レボリューション
無理をしない、自分にも持続的な努力の仕方だ。
「かっこいい食の未来」はデザインでつくれる
彼が今後フードリテラシーを広げていくために選んだのは意外にも「デザイン」の道だ。例えば日本の食の源ともいえる農業のイメージは「泥臭い」といったものが持たれがちだ。彼はそれを含めた「食」の姿をかっこよく伝えていくという。
デザインを勉強するのは伝え方を勉強するということ。何事もそうで、かっこよくないと伝わらないし、いいこと言ってもそこにデザインが伴ってないと伝わらない
世界にかっこよくて持続的な食のスタイルが広がる未来を考えたらとってもワクワクした。
さいごに
彼は「フードリテラシー」を軸に考え方、それに対する自分の立ち位置、そして今の活動、自分のスタイル、これからやっていくことのすべてをくるくると回していた。そしてそのひとつひとつがとっても深い。食の話からはじまり、日本の伝統に掘り下げたり、その食を伝えていくとなると、デザインがどうこうという話になる。「SFCで食の循環システムをつくった」という話を聞いて取材を申し込んだが、創造をはるかに越える深みがあり、驚かされた。一方で、深すぎるのに人を上手にその深みに連れて行く力も持ち合わせていた。