10店目:「伝統だからではなく、幸せになるから」。“超絶おいしい鯨肉”が食べられる根津の秘密基地、ひみつくじら| フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』
そこから改めて房総の捕鯨の歴史を学び直したり、東京でなぜツチ鯨が評価されないのかを築地でヒアリングして回ったり。そのなかで、日本の鯨を取り巻く問題の根本が見えてきたこと、そしてそれに取り組みたいなんて思っている30代半ばのやや若手なんて、日本中探しても自分だけしかいないだろうな、と。そんな時に国際司法裁判で日本政府の南氷洋の調査捕鯨が敗訴するという大事件が勃発。いよいよ居ても立ってもいられなくなり、先ずは房総の捕鯨の様子を自分の目で確かめるため、そして「自分も房総の捕鯨にかかわりたい」という相談をすべく捕鯨会社の社長に相談に伺いました。今思うと、急に東京の別な鯨の会社の若造が「お会いしたいです」と電話をかけてきて、さぞ驚かれたと思います(笑)そんな図々しいお願いにもかかわらず、快くお時間を割いてくださり、捕鯨の現状や歴史のみならず、町の様子をつぶさにご案内下さいました。そこで、ずっとイメージとしては持ちつつも、ビジョンとしては明確化し切れずにいた「なぜ、こんなにも自分は鯨を獲って食べる文化に惹かれるのか、鯨を通じて何を伝えたいのか」という問いかけ答えになる風景を目の当たりにした事。それがが決定的な転機となりました。