世の中はキャリアウーマンと家庭的な女性だけじゃない。多様な生き方を提案する女性たち。
彼女が居場所を見つけたのは、インターネットだった。
竹中:中高生の頃の自分の自信のなさとか、感じていた違和感っていうのは、自分がまわりの人と同じものを好きになれないかもって思ったところからきていました。でも、当時インターネットで知り合った世代の違う大人や違う国に住んでいる人のなかには、私が好きな音楽の趣味などをおもしろいとか、いいって言ってくれる人もいて。ずれてることはマイナスだってずっと教育では教えられてきたけれども、「ずれ」が逆に評価されているというか。CINRAが大切にしている文化や芸術は、まさにそうした「ずれ」をポジティブに見れるようにしてくれるものだと思います。
現実世界ではまわりにいなくても、インターネットのどこかに、住んでいる国も言葉も違くとも、同じような感性や趣味を持つ人が存在する。She isはその無限の可能性に注目する。
野村:たとえばSNSなどでは、有名な人だけではなくて、「私のスターだ」と思えるような深い次元で共鳴できる人が、男女や性別、年齢問わずに存在することを発見できます。
インターネット以降、個人が発話以前の「想い」を言葉にしている場所に触れられるようになったことで、「自分と気の合う人がいるのかもしれない」