#002 「人生が楽になった」。一児の母が39人の大人が住む家で子育てして気付いた“家族には正解はない”ということ|渋谷の拡張家族ハウス「Cift」が描く未来の生き方
あと、拡張家族ってやっぱり革新的だと思ってる。私の結婚してからの家族、両親共働きに子ども一人って、都会にはよくいるペルソナだと思うんだけど、普通は、自宅の玄関を開けて外に出たら、自分の他に子どもが頼れたり、私たちが信頼して預けられる人って基本はいないと思うんだよね。でも、Ciftがやっている拡張家族って、玄関のドアを開けたら、そこにまた家族がいて、ドアを開けっ放しでも怖くないし、子どもも私も自由に行き来できる。その範囲をぐいぐい外に広げていきたいから、私は毎週のようにいろんな親子をとにかくCiftに招待しまくってるよ(笑)。
Photo by Jun Hirayama
子育ても夫婦関係も、「家族」のなかに閉じていくと、自分たちで自分たちを駆り立ててしまい、気づくと息苦しくなっていることは少なくない。
共に暮らす仲間のなかに、子育ての“先輩”がいたり、逆にまったく未経験の“後輩”がいたりするなかで、「自分たちだけで背負いこむ必要はないんだ」と気付けたり、少し距離をおいて自分たちを見つめ直し、“縛られていたもの”に気づけることがあるのだろう。それは家族を「拡張」することの意義のひとつだと思う。