くらし情報『世界を飛び回るコペンハーゲン育ちの日本人クリエイターが明かす、デンマークデザインの神髄』

世界を飛び回るコペンハーゲン育ちの日本人クリエイターが明かす、デンマークデザインの神髄

という考え方があったからだと思います。無駄なものを削ぎ落とし、余計なコストをかけない。機能性を大切にして、値段が高くても一生使えるように長持ちさせる。彼らの作品は、使う人の姿をどこまでも想像して、愛情を込めてつくられているんです。ーなぜそもそもデンマークのデザイナーにはそういった考え方があったんですか?デンマークが農業国家だからだと思いますね。国民の大半は農家。仕事熱心で、道具が好き、道具には機能性を重視します。日中は外の寒い畑で働いたら、夜は家に帰って家族と心地いい時間を過ごしたい。
だから、落ち着く暖色の明かりの中で、お気に入りの家具と過ごすライフスタイルが育まれました。それらすべてのデザインの主人公は「人」。物は「人生と家族と環境」を楽しむための道具だったんです。

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奥さんのUllaさんはとてもチャーミング。
レジェンドたちがさらに面白いのは、職人気質の傾向が強まりつつあった中で、ある程度の量産を始めたこと。素晴らしいものを数少ない人に楽しんでもらうより、たくさんの人にいい家具を使って素敵な人生を送って欲しい。そういった思いから、アーネヤコブセンらデザイナーは、質を保ちながらも工場で生産できるようにした。

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