くらし情報『「苦しいなら逃げてもいい」。20代の臨床心理士が、我慢を美しいと考える日本人に伝えたいこと』

「苦しいなら逃げてもいい」。20代の臨床心理士が、我慢を美しいと考える日本人に伝えたいこと

って、救われた人もいると思うんですよ。「私、こういう傾向があるんだよね」ってある種での自己紹介にも使いやすいし、若者が扱いやすいワードじゃないでしょうか。それはいい傾向ではあると思うんですけど、その反面、間違った情報によって精神疾患への理解がそこで止まったり、その軽い言葉のイメージだけが一人歩きしてしまったりしたこと。だから「私、メンヘラなのかもしれない」「ちょっとおかしいのかもしれない」って悩んでしまう人もいると思います(*1)メンタルヘルスの悩みを抱えている人をさす俗語

逃げたっていい。自分を肯定することが大切

臨床心理士として働くKANAに次に聞きたかったのが、彼女が現代の日本社会について感じていること。そこで話に出てきたのが大ヒット映画『アナと雪の女王』。同映画のテーマ曲の「ありのままで〜」という日本向けの訳詞は2014年の新語・流行語大賞のトップ10に入るほどの人気ぶりだった。最近上映されている人気ミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』でも共通しているのが、挿入歌に「これが私だ」という歌詞があることだという。
そんな歌詞が人気を呼ぶのは、「日本社会で生きる人が簡単に“ありのまま”でいられないから」

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