#004 「子どものために用意されたものは、大人にもいいはず」24歳の鍼灸師が“他人の子ども”と暮らして気づいたこと|渋谷の拡張家族ハウス「Cift」が描く未来の生き方
「コミュニティ」「生き方」を探っていく。
アーヤ藍Photo by Jun Hirayama
第4回目は、鍼灸師・デザイナー・映像作家アシスタントの工藤正起さん。約40人のメンバーのなかで身体に直接的に関わる仕事をしている数少ないメンバーで、他のメンバーの治療もCiftでよくしている。また、Ciftメンバーの子どもたちと、親以外で一番多くの時間を共にしているのが工藤さんだ。
工藤正起さん
アフリカで感じた持続可能な医療としての鍼灸
アーヤ藍(以下、アーヤ):高校を出てから鍼灸師になるための専門学校に通ったんだよね?どうして大学進学とかじゃなくて鍼灸の道を選んだの? 工藤正起(以下、工藤):商業高校に通っていたんですけど、普通にサラリーマンになるのがいやだったんです。毎日同じ時間に同じ場所に行って、同じことをする生き方をしたくなくて。昔からサッカーをやっていたので、じゃあそこと何か繋がるような仕事ができないかと思って調べていた中で鍼灸に至りました。それまで一度も自分が治療を受けたことはなかったんですけどね(笑)。 それで専門学校に3年間通って、卒業後すぐ開業したんですけど、体を治してお金をもらうことにすごい違和感があったんですよ。