「人にとって『幸福』とは何なのか?」を問う気鋭の27歳の監督の映画も初公開されるEUフィルムフェス
ヨーロッパの国の多くが加盟しているEU(ヨーロッパ連合)。それらの国に対してどんなイメージを持っているだろうか?ヨーロッパの国々といえば、社会や文化事情が似通っていると思う人もいるかもしれないが、実際にはそれぞれ特色があり、どの国の内部も多様。
特別プログラム:『フェイス・ダウン』 ©Anastas Petkov
2009年当時の欧州理事会の議長が「27の加盟国は、文学、芸術、言語のいずれも異なる。そして、それぞれの国に多様性がある。多様性は、私たちの財産、発展、力の源である。EUは寛容と尊厳の模範であり、また、そうでなければならない」(引用元:外務省)と述べているくらいで、連合として「多様性」は重要なのだ。だから加盟国は多様性に対する取り組みを、そのほかの地域に比べても行ってきたといえる。そんなEUに加盟する28か国*1のうち25か国の作品が観られる「EUフィルムデーズ2018」が、5月26日から東京、京都、広島で順次に開催される。
そこで本記事では29作のラインナップから、「多様性」や「若者」にフォーカスを当てた作品を紹介していく。
(*1)2013年にクロアチアが加盟し、現状では28か国が加盟している
アイルランド:『マッド・メアリー』
ナイトクラブで暴行事件を起こし半年間服役していたメアリーは出所後、友人の結婚式に招待され、同伴者の男性を探すがどの男性ともうまくいかない。