p.23 洋服やカバンにつける「ピンズ」で、小さくともパワフルに自己主張する時代|『GOOD GOODS CATALOG』
管理職に男性が多く、女性が意思決定に参加できない世の中を変えるべき
商品の売り上げの一部を、マイノリティの権利や性の健康を守る活動を行うNGO団体に寄付しているのも同ショップの特徴だ。ピンズ以外に取り扱われているのは、ジェンダーニュートラルな服やワッペン、コンドームなど。
「白人女性」のアーティストによる、オンラインショップ
Kidd Bellのキュレーションをするアーティストのホイットニー・ベルは、知名度のあるイベントプロデューサー、そして10代向けのファッションマガジンのライターとしてマイノリティの権利を訴える活動を行っている。彼女のインスタグラムは、約4万人のフォロワーがいる公式アカウントだ。それを利用し、ジェンダーや人種の問題、セックスやメンタルヘルスに対する問題提起を常に行っている彼女のやり方は、SNSの発達した現代らしい。
ホイットニー・ベル
彼女がまず問題意識を抱いたのが、女性に向けられたセクハラやレイプなどに表れている、女性が男性より立場が低く見られるという社会の構造。だが女性が経験する問題にとどまらず、白人の異性愛者の女性である自分自身よりも差別の対象になりやすい、セクシャルマイノリティや人種的マイノリティの権利にも目を向けるようになった。