「ソーシャルメディアに誘拐された」と話すアーティストが考える、“現実世界とSNS上に生きる二人の私”
中高生のときはまだスマホがない時代で、台湾のSNSを使って友達同士でセルフィーを見せあったり、「この音楽いいよ」って教えあったり、あとは学校の人気者をフォローしたりしてた。そのあとはあんまりアクティブじゃなかったけどTumblrを使ったこともあったし、FacebookやInstagramを使うようになって、自分の作品を投稿するような使い方へと変わっていった。
日常的なものを投稿して親しい友人間のコミュニケーションを楽しむツールだったものから、世界の人たちへ発信できるプラットフォームへと変化していったソーシャルメディア。いつしか名刺やポートフォリオ代わりに作品を見せたり、仕事のオファーを受ける手段となったりした、この発展の模様は、彼女のような1990年代生まれにとっては自分自身の成長とともにあったものかもしれない。
ソーシャルメディアをアートワークの題材に
ヨウイは大学でファッションデザインを専門に学んでおり、アートワークを作り始めたのは2013年頃。不安症を抱えるなどメンタルヘルス面で悩んでいた彼女は、粘土をこねたり刻んだりすることで「癒し」を得ていたというが、いつからかそれで作品を制作するようになった。