「ソーシャルメディアに誘拐された」と話すアーティストが考える、“現実世界とSNS上に生きる二人の私”
それを自身の服飾の写真プロジェクトと組み合わせたのが現在のアートワークの始まりで、その後比較的時間のかからないタトゥーシールを使った作品制作に移行した。
tag meby John Yuyi
seenby John Yuyi
作品を作っている間は集中できるため抱えている不安(完璧でいることを自分に期待するプレッシャー)を忘れていられ、それが彼女のモチベーションにつながっていた。アートワークの題材にソーシャルメディアが多いことについては、「インスタグラマー」や「ユーチューバー」などの職業が生まれるくらい、社会的にソーシャルメディアの存在が大きいことが関係している。そして同様に、ソーシャルメディアをプラットフォームに作品を公開したり、クライアントからオファーを受けたりしていることから、彼女自身がある意味で「ソーシャルメディアの世界で生きている」という事実も理由としてある。
美術館でピカソのような有名なアーティストの作品を見ていて気づいたのが、それぞれの生きた時代の様相を写し出していること。私もそのように、作品を通して自分のおかれた時代をドキュメントしてる。
友人と手紙を交換していた時代が恋しく思えることがある、と彼女は口にしていたが、生まれたときからソーシャルメディアが存在している世代にとっては、「こんな投稿をしたら自慢しているように見えるかな?」