【オスカー総括】『英国王…』が横綱相撲 30〜40代監督席巻で世代交代の波?
“鉄板レース”と言われた主演男優賞は、予想通りコリン・ファースに栄冠が。コリン同様2年連続ノミネートの昨年の覇者ジェフ・ブリッジスに3年前の助演男優賞受賞者ハビエル・バルデム、『ソーシャル・ネットワーク』のジェシー・アイゼンバーグに今年の司会も務めたジェームズ・フランコと例年にもれず実力者が顔を揃えたが、今年ばかりは文句なしでコリンが受賞。『英国王のスピーチ』では、コリン演じるジョージ6世と彼を献身的に支える妻(ヘレナ・ボナム=カーター)の姿が印象的だが、役柄そのままに壇上でさらりと愛する妻への感謝を口にするところはさすが!
主演女優賞も大方の予想通り『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンの手に。ゴールデン・グローブ賞でドラマ部門とミュージカル・コメディ部門とで女優賞を分け合った『キッズ・オールライト』のアネット・ベニングを推す声も根強くあったが、終始、賞レースを引っ張ったナタリーが初の戴冠。アネットは三度目の正直ならず。
脚本部門は脚色賞を『ソーシャル・ネットワーク』、オリジナル脚本賞を『英国王のスピーチ』と二強が分け合った。残念だったのは『インセプション』のクリストファー・ノーラン。