『婚前特急』吉高由里子インタビュー 「がむしゃらに“人”を感じたい」
そして、彼女が発するエネルギーは巨大だ。最後にもう一歩だけ踏み込んで聞いてみた。吉高由里子にとって“女優”であることの楽しさは?
「みんなで完成に向けて進んでいくことが楽しいのかな。たぶん、現場が好きなんでしょうね。自分の芝居には自信はないです。芝居についての理論も言えない…私の中で思いはうねっているけど、それを明確に説明する言葉は持たないです。常に“逃げたい”っていう文字が見えていて、後ずさりしたい気分になるけど、逃げる方が怖くて、一生懸命歩いて…。女優として何ができるんだろう?女優としての目標は何だろう?と考えて、思ったのは、生き物の中で人間にしかない、本能以外の感情や言葉、表情、気持ち、というものをさらけ出すのが女優という職業だということ。
人として生まれて、その上でさらにこんな贅沢な仕事に就かせてもらってるんだな、と。だからその中にいるなら、がむしゃらに“人”を感じたい。人を表現することに尽力したい」。
ほかにも各共演者との思い出話――ハマケンこと浜野謙太(SAKEROCK)との初対面の際に、彼が新調してきたシャツの脇が汗でびっしょり濡れるくらい力んでいたことに吉高さんは「喜びを覚えた」