2011年8月22日 16:14
『アントキノイノチ』モントリオールで高評価 岡田将生は仏語でスピーチ決めた!
だから、たくさんの人に伝えるのはすごく難しいと思いましたが、監督やプロデューサーに中に伝えたいことの芯があったので、それを信じてやっていきたいと思いました。確かに難しかったです」と少ないセリフの中に込めた思いを明かした。
瀬々監督は本作に込めたテーマについて尋ねられ「2000年代に入って最大の悲劇は9.11があると思います。復讐から復讐へ繋がるという社会になっていきました。最近では日本でも津波という大きな災害がありました。それは、僕たちの誰が悪いわけでもないのに、突然起こった災害でした。僕たちはこういう世の中に生きているのだと考えています。そういった厳しい現実、暴力的な世界がありますが、そういう中でもより良く生きたいと常に思っていますし、実際に生きていこうと思っているのが人生だと思います。
先ほど9.11の話をしましたが、これからは憎しみの連鎖が繋がるのではなく、命が繋がっていくことをテーマにしたいと思いました。この映画はそういうテーマの映画です。ですので、一方で暴力を描かなければ、もう一方の命の繋がりが見えないと思い、本作の中では暴力も描きました。最終的に映画で描きたかったのは、新しい生が誕生すること、命が次の世代に繋がっていくこと、より良く生きていくにはどうしたらいいかを探っていこうとした作品です」