山田孝之インタビュー 「夢はない。でも、芝居は楽しくて仕方ない」
オファーを受けたときは「女性監督は大変かな…」という先入観を抱いていたそう。その理由は?「女性って(いざとなると)言うところはズバッと言うし、したたかだし、だから大変なのかなって。まして、映画業界で監督としてのポジションがあるということは、(実力と強さを)持っていないとできないことで。でも、実際に仕事をしてみたら男も女もなかった。まあ、男の人でもウジウジしている人もいますからね(笑)」と敬意を表し、三股をかけていても何故か愛されキャラの輝彦を演じるうえでは、監督のふわぁっとした雰囲気に助けられたと明かす。
「輝彦というキャラクターは、ちょっとでもシャキッとしてしまうと悪意を感じてしまうし、ファンタジックに見えなくなってしまうんです。とにかく力を抜いてふわぁっとした感じにしたくて。そのふわぁっと感が出せたのは監督のおかげですね。
監督自身がふわぁっとした人で、しかも現場全体もそのふわぁっとした空気に飲み込まれていました。どんなに純粋なラブストーリーを撮っていても、現場はどこかリアルなものなんです。けれど、今回の現場はふわぁっとしていてすごくやりやすかった。あと、スケジュールがかなりハードで睡眠時間が少なくて、疲れてくると自然とぼーっとなる。