玉木宏&袴田吉彦インタビュー 歴史に向き合い、歩み続ける2人が感じた“時代”
この中で真藤ができるのはメモを取ることぐらいだろうと思って試みたんですが、全然、書けなかったです(苦笑)。出会いというのはどの作品でもありますが、やはり先輩方のお芝居を見るといずれこういう立場になりたいって思わされます。今回、役所さんや香川さんとご一緒できたのは本当に刺激的な経験でした」。
最後に玉木さんは、今年一年をふり返りつつ、過去の時代に身を置くということの意味についてこんな言葉を。
「今年の僕はドラマの『砂の器』に始まり、本作や『平清盛』とほとんど現代劇をやらずに来たんですが、過去の時代の物語だからこそ明確なメッセージが詰まっていると思うんです。今回の映画で言うと、やはり戦前、戦後の日本の姿が震災後の日本とリンクする部分は確実にあると思います。やっぱりそこをしっかりと伝えたいと思ったし、『どう伝えたいか?どう伝えるべきか?』と考える中で僕自身が、常に感化されていることも演じながら強く感じました」。
歴史に向き合い、歩みを続ける2人。
彼らが生きた70年前からいまを生きる我々が受け取り、生かすことが出来ることは決して少なくないはずだ。
(photo/text:Naoki Kurozu)