くらし情報『【アカデミー賞】歴史を塗り替える快挙の数々をふり返り』

【アカデミー賞】歴史を塗り替える快挙の数々をふり返り

惜しくも作品賞を逃した巨匠マーティン・スコセッシだが、映像技術的な面が高く評価された点において、自身初の3D映画にさらなる可能性と手ごたえを感じたのではないか。

俳優部門でも後世に大きな可能性を伝える感動の瞬間があった。まず助演男優賞のクリストファー・プラマー(『人生はビギナーズ』)は御歳82歳にして、史上最高齢のオスカー受賞となった。1950年頃に舞台デビューして以来、半世紀以上にもわたり名演を見せてきた大御所俳優が、授賞スピーチで「ケネス・ブラナー、ジョナ・ヒル、ニック・ノルティ、マックス・フォン・シドー、あなたたちと一緒にノミネートされて本当に誇らしく思っています」と肩を並べた老若の候補者に対して贈られた称賛と労いの言葉からは彼の真摯な姿勢がうかがえ、また彼を見つめる同い年のマックス、さらに同じ舞台出身のケネスの眼差しからはクリストファーへの愛と尊敬の念が感じられた。

大御所の貫禄を見せつけたひとりと言えば、もちろんメリル・ストリープ(『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』)の29年ぶりの快挙も外せない。のべノミネート回数は17回、うち14回は涙をのんできたわけだが、自分で「アメリカの半分が『またか!』って思ったこでしょう」

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