ヴァネッサ・パラディインタビュー「お互い気持ちよく暮らすために努力や妥協が必要」
ルシールに求められているような、“いい子”にならなければならない、という状況にはヴァネッサも共感するという。
「私も含めて誰もが、お互いに気持ちよく暮らすために、努力したり妥協したりする必要はある。でも、私の状況はルシールと全く同じじゃないわ。それにある意味、ルシールはそれほど“いい子”じゃないかもしれない。彼女は寛大で思いやりがあって、真っ先に心でものを考える。だからフランクール(=モンスター)の恐ろしい外見の下に持つ素晴らしい心を見ることができたのも、彼女が最初だった。そして彼が警察に追われているとき、助けて守ってあげるの」。
なんだか意味深な言葉も…それはさておき、ルシールがまるでヴァネッサ本人のようにリアルなのは、そのはず、彼女は表情や動きをキャプチャーするグラフィックの段階から製作に関わっていた。
ヴァネッサとルシールが似ているのは表情や動きだけではない。彼女もルシール同様、キャバレーで歌っているときが、「一番楽しい」と話す。
「私は幸運にも様々な種類の会場で歌った経験があるけれど、キャバレーと劇場が一番好き。古いものが好きなの。木や彫刻、ベルベットね。キャバレーにはそれが全てある。