フランスの新星レア・セドゥ インタビュー 片思いのカレを見返すため女優に?
冒頭で挙げた『ミッション:インポッシブル』、『ミッドナイト・イン・パリ』の2作品についても、あの2つのキャラクターを演じたのが同じ人物?と思うほど役柄ごとに全く異なる空気をまとっている。本作のシドニー然り。そして目の前でインタビューを受ける彼女はそのいずれともまた全く異なるのだ。そんなこちらの言葉に「それは私が女優としてそうありたいと考える姿ですね」と照れくさそうに微笑む。さらに、かつてウディ・アレンが監督・主演を務めた『カメレオンマン』(’83)の主人公の姿が彼女が考える理想の女優の在り方だとも明かしてくれた。
「ウディ・アレンが演じた主人公は、心理学者と話をすると自分も心理学者になるし、黒人と話せば肌の色まで変えて黒人のようになってしまうという男性。私もまさにそんな“カメレオン”のような女優になって、演出家の意図によって変化していきたいんです。そのために確固たるヒューマニティが必要だと思ってます」。
ちなみに、彼女の祖父はフランスでも名の知れた大手映画会社の会長である。女優としての高く明確な理想からも、彼女にとって女優という仕事は幼い頃からの夢であり“必然”だったのかと思いきや、彼女が女優を志すことになったのには意外なエピソードが…。