2013年8月22日 12:45
マイク・ミルズが日本の“うつ”を撮る…香山リカ、川勝正幸らコメント
という広告キャンペーンがあると考え、その実態に迫るドキュメンタリーを作ろうと思い立つ。彼は日本のネットから参加者を集い、(1)抗うつ剤を飲んでいること、(2)日常生活をありのままに撮らせてくれること、を撮影条件に5人の若者を選び出した……。
精神科医の香山リカさんは、本作で描き出された赤裸々な彼らの日常を「病んでいるのではない、ふつうに生きて暮らしている“うつ”の人たちの息づかいが聞こえてくる」と絶賛。
また、ミルズ監督の友人でもある写真家のホンマタカシさんは、「マイク・ミルズはただのお洒落な映像作家ではなく、伝統的なアメリカのドキュメンタリーのスピリットを持っているんだ」とコメントした。
さらに、サブカルチャーをこよなく愛したエディター・川勝正幸さん(故人)は、2007年の完成時にいち早く本作を見ており、「普通の人々がうつから抜けようと格闘する姿を現在進行形で描いた作品は初めてではないか。マイクの反骨精神と粘り強さに、脱帽!」(『TV Bros』’10年12月号掲載のコラムより抜粋)との言葉を遺していた。うつ患者たちの壮絶な日常を、ミルズ監督独特の優しく明るい目線でとらえた本作。