“ロリータ”二階堂ふみ&“日系ブラジル人”岡田将生、『四十九日のレシピ』を彩る異色キャラ
実は原作では“自信のなさを化粧や衣装で武装している”という意味でガングロ少女という設定だったのだが、今回の映画化で時代性を考え、ロリータファッションに変更されたという逸話を持つキャラクターでもある。
これはロリータが大好きな二階堂さんだったからこその変更でもあり、本人が自ら率先してスタイリングのアイディアも出し、二階堂さんにしかできないイモを作り上げていった。
そして、大宴会のお手伝いにきた日系ブラジル人・ハル役には岡田将生。この難役のオファーがきたとき、岡田さんは「自分がそういう風に見られているんだなって(笑)」と完成披露試写会でポツリ。
それでもポルトガル語の指導を受けながら、カタコトの日本語とポルトガル語を交えて健やかで優しいハルを見事に好演した。タナダ監督は「初めてお会いしたときにすごく素直でピュアな印象を受けたので、そのイメージをそのまま活かせば素晴らしいハルになると思った」と当時の確信を語っている。
レシピだけではなく、深く大きな愛も遺した母・乙美。彼女に優しさを注がれながら過ごしてきたイモとハル。
そんな彼らが起こすケミストリーは、百合子や良平だけでなく私たちにも一歩前へ進む勇気を与えるはずだ。