2014年2月21日 12:00
レオ様の憧れ、故リヴァー・フェニックスの遺作…クラウドファンディングで公開
日本でも、87年、91年と2度のキャンペーン来日を果たしていただけに、映画ファンの間に凄まじいショックが走ったものだ。
この悲劇により、撮影途中だった本作は、主役不在での完成は不可能とされ、長い間お蔵入りに。だが、2007年末に大病を患い余命わずかと宣告されたジョルジュ・シュルイツァー監督が、キャリア最後の作品として本作の再開を決意。監督自らが大事に保管していたフィルムの権利問題や未撮影シーンの再現など、さまざまな壁を乗り越えて2012年に完成した。お披露目となったベルリン国際映画祭ほか各地の映画祭では喝采を浴び、「若き日のリヴァーがスクリーンに蘇った!」と世界的なニュースになった。
インターネットを利用して不特定多数の人々に資金提供を呼びかけ、資金を調達するクラウド(=群衆)ファンディング(=資金調達)は、近年さまざまジャンルで試みられており、映画界では、キネマ旬報日本映画ベスト・ワンなど各映画賞を席巻中の『ペコロスの母に会いに行く』もFacebookを通じたクラウドファンディングから公開が実現している。支援金額に応じて、特典付きチケットや非売品プレスシート、リヴァーのもう一つの遺作でサム・シェパード監督『アメリカンレガシー』の鑑賞券などを入手することができ、“支援者”として劇場用パンフレットに名前が掲載されたり、DVDプレゼント、イベントへの招待などのリターンがある。