【インタビュー】東出昌大 快進撃の2年間をふり返る…驕らず、弛まず「自分を捨てて」
という言葉にも納得。作品の中には、眼光鋭く、世を拗ねた高校生がいる。「将来に対する不安やふと感じる寂しさ、何もしていないときの憤り。そういった思春期特有の感情を投影させた部分はありますけど、基本的に自分は捨てて。ただ、マイペースで、ちょっと抜けてる性格は似てなくもないのかなあって、後になってから気づきました(笑)」。
そんな旋風雄が鈴蘭高校に転入してくるところから物語は始まるが、身体も大きく、喧嘩に強い彼を同級生たちは放っておかない。だが、当の旋風雄は“頂上”を巡る争いに無関心。周りから求められる自分と、こうありたい自分がせめぎ合う。
ただし、“こうありたい自分”が彼の本心なのかも微妙なところ。「要は旋風雄ってウジウジしていて、本気で人と向き合う、暴力と向き合うということをしないんです」と東出さん自ら鋭く斬る。
「自分にはそれしかないのに。挑戦するのが怖いんですよね。でも、本当の願望に対してウジウジしてしまうのは、誰にでもあること。そこは共感できるところでした。ただ、僕は彼ほどウジウジはしないかな…。少なくとも今の自分は。
負けず嫌いだし、オーディションだっていつも受かりたいと思って受けに行くし。