【インタビュー】東出昌大 快進撃の2年間をふり返る…驕らず、弛まず「自分を捨てて」
なので、僕からしたら『若いんだし、思うことにちゃんと向き合って思う存分やりなさい!』って思うんですけどね」。
その力強いアドバイスは、「みんなが負けず嫌いで、みんながライバルでした」という撮影現場を経験してこそのものでもあるよう。「譲れないところは譲れない」。そんな思いが、怒涛の乱闘シーンにも表れている。
「本当に人を殴るわけじゃないから、お芝居に嘘ができるわけじゃないですか。そんな中、豊田監督は『本当に殴っちゃっていいから』ってぼそっと言っていなくなるんです(笑)。かと言って、本当に殴っちゃうと撮影が続かなくなる。要するに、豊田監督の求める“生(なま)”にどれだけ近づけるか、嘘をなくすことができるか、なんですよね。
もちろん、うっかりパンチが入っちゃうこともあるし。みんな攻めたところでやっていました」。
東出さんが原作に魅了されたように、映画の中で闘う男たちの姿にときめく女性も多いはず。「女性かあ…」と呟きつつ、おすすめのポイントを挙げてくれた。
「正々堂々と戦っている連中だってところかな。卑怯な人も出てきますけど、卑怯な人は卑怯な人として描かれている。上辺だけでなく、根っこからカッコよくなろうとしている男たちを見て、古き良きものを感じてほしいです。