【インタビュー】ディズニープロデューサーが語るヒットの理由…ファンタジー描く“現代性”
『眠れる森の美女』という名作童話を基本にして、新しい側面から彼女を主人公にして描く、というのは非常に面白い企画なんじゃないかってね」。
――普遍的な夢の世界を描くファンタジーだが、その時代の観客がもつ価値観はドンが語る通り、少しづつ変容してきた。ここ最近では『アナと雪の女王』が、モダンな要素を取り入れ、“ラストは王子様がお姫様を救う”というお決まりであり、一種の“あるある”を逆手にとったストーリーで世界中で大ヒットを記録したことは記憶に新しいはずだ。『マレフィセント』でも新たな演出が加えられているのだろうか?
「50年代の世の中と今の世の中では、全く価値観を含め何もかもが違う。だから、50年当時の観客を意識して作られた物語を、全く同じように描いたのでは現代の観客には響かないと思っているんだ。2014年を生きる女性たちにとって、『理想の男性が白馬に乗って現れて、自分を救ってくれる』までただボーっと待っているというのは、全く共感できないような女性像だと思うし、そういった描き方に対して怒ってしまう女性もいると思うんだ。
とにかくおとぎ話に対してや、童話に対しての人々の考え方・解釈というものが今の世の中になって大きく変わってきてると感じているんだ。