【インタビュー】犬童一心監督が語る 女優・宮沢りえの“自由と迫力”
その空間で自分が自由でいられるためには、とにかくいっぱいやってみなければ、と思ったと言うんです。僕自身、同じように感じたことがあります。好きなように撮影できるようになるためには、撮り続けるしかない。自由にならないと、できないことがあるんです。今回の撮影期間では、自分の好きなものと必要なものだけを自然にどんどん撮れたと思います」。
「ドラマでは、より原作のエピソードを使いたいと思って撮りました。たとえば、ホームレスから猫をもらうエピソード。これが重要なんです。
何故かというと、麻子という人の孤独をいちばん理解できるのがこのホームレスだから。彼女も彼の孤独を人一倍感じてしまうわけです。それをちゃんと組み込みたかった。原作のモチーフを、できるだけ全4話の中に組み込むようにしました。映画だと2時間で1つのストーリーを語らなければいけないけど、ドラマでは1話ずつに振り分けられたので、僕としては、すごく原作に近く撮ったつもりです。原作はエッセイ漫画ですから、そのテイストをドラマの中に入れていくという感じでしょうか。孤独がシンクロする話や、グーグーとの15年8か月という年月、そばにいてくれたことへの感謝をちゃんとやりたかったんです」。