女性たちが観た『アメリカン・スナイパー』悩みを抱えた夫を…支える妻か? 導く妻か?
に課せられた任務は「どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること」だ。狙撃の精度の高さで任務をこなし、“レジェンド”の異名を轟かせる彼は、敵からは“悪魔”と恐れられていた。過酷で終わりのない戦争は、幾度となくクリスを戦地へと向かわせ、彼の心を次第に蝕んでいく…。
そんな彼の戦場に立つ最大の理由が“家族”だ。妻を、子どもたちを守るため…そんな思いで冷酷無比な銃弾をもって敵兵を射抜く天才。しかし、狂気渦巻く戦場で人の心はかくも脆くバランスを崩す。帰国し、妻のタヤと過ごしていても小さなもの音に過敏に反応し、ドライブ中も後ろの車に尾行されているような錯覚に陥る。虚空を見つめながら、その視線は遥か先の戦場で結ばれているのだ。
本作のキャッチコピーとなっている「彼は帰ってきた。心は戦場においたままで。」という言葉は、まさに彼の妻・タヤの視線からのものだ。
まずは本作について女性たちに「満足度」を聞いてみると、実に8割以上の女性が「満足した」と回答。さらに、「守るために殺すという、相反する行動の葛藤を感じました」(20代)、「戦争の不毛さ。クリントイーストウッド監督の素晴らしさを感じた」(30代)、「戦争は誰も幸せにしない。